AICPO国際ボディーガード訓練
6月2日から10日間に渡って、AICPO国際ボディーガード訓練が実施されました。
この訓練では、身辺警護・要人警護業務に必要なスキルと知識を身に着けることができます。
コトナからは5名が参加し、座学のほか、シナリオ訓練なども行われました。
実際に訓練を受けられた方にインタビューを行いました。
ー どのような訓練が印象に残っていますか?
K隊員:シナリオ訓練で行った事前準備が印象に残っています。警護当日に行く場所を事前に見に行って、車の乗り降りの場所や、立ち寄る店を確認して、本当に細かく段取りの打ち合わせを行いました。
T隊員:身辺警護は対象者の体を守るだけでなく、体、モノ、情報、イメージなど様々なものを守る必要があるため、考えていたより細かいことなどに注意を払わなければいけないということを実感しました。
T隊員:明確に驚異の設定がなされたシナリオ訓練では、まずは情報収集から行いました。SNSも確認し、情報が秘匿されているか、逆に開示されているものはなにか、行動パターンが読まれていないか、想定される脅威はどのようなものかを評価して、警備計画書を作成しました。「警備の行動のすべては脅威評価に基づく」。これがいかに重要なことかを学びました。
A隊員:「驚異の想定」が印象に残っています。訓練後、実際の勤務でも《刃物を持っている人がここに入ってきたら》《探知機が反応したポケットに危険物が入っていたら》と考えるようになりました。
ー 難しかったことや、大変だったことはなんでしょうか?
T隊員:訓練中に「緊急事態(実際には緊急事態を示すコード)」と言われると、指定されたところまで猛ダッシュで走って、また帰ってくること。急に言われるので、常に身構えている必要がありました。
K隊員:フィジカルトレーニングは大変でした。格闘訓練をしたり、人を背負ってスクワットをしたり。その他には、エスコートがとても難しかったです。警護対象の傍について歩くのですが、時と場合によって歩く場所が変わるので、考えて動いていても十分でないことがありました。
A隊員:休む間もなく訓練が続いたこと。勉強したことを吸収して、自分のものにすることが難しかったです。
T隊員:クライアントの心配と警護対象者の心配していることが一致しているとは限らないため、様々なことに気を使うことが難しかったです。
ー 全体を通して印象に残っていることはありますか?
T隊員:国際資格ということもあって、“(この資格は)取れる奴だけがとったらよい”、“取れる奴しかとるな”という印象を受けました。訓練は厳しく、振るい落としていると感じました。身辺警護・要人警護は、場合によっては命をかけなければいけない仕事です。だからこそ誰もが取れる資格ではないのだろうと感じました。
K隊員:事前の準備が本当に大事なのだと思いました。その準備の中には、警護対象の好きなものを知ることなども含まれていました。AICPOの先生の考えは細やかで、サービスも繊細に考えられていることがわかりました。自分が仕事をやりやすくしていくためにも、今後業務でも事前の準備を充分に行っていこうと思いました。
T隊員:身辺警護は特殊なイメージが強いですが、警備業務として共通していることは多く、今回学んだことを普段の業務にもフィードバックして更に質の高い警備を行っていきたいと感じました。
A隊員:勉強になったことがたくさんありました。攻撃は手に現れるので人の手元を注意深くみること、手をポケットに入れていたり、後ろ手に回していたりしたら不審者と認識すること。自分は施設警備にあたることが多いので、どのような人物に気をつけたらよいか、想定したらよいかを知る貴重な機会をいただけました。
最終日の試験後、証書等の授与が行われました。